はじめに -創掘祭に関わる背景

Soukutsu Fes 創掘祭

パソコンやモバイル機器は高性能化が進み、今や片手で持ち運べるノートパソコンでも本格的な動画編集ができる時代。簡単な編集ならスマートフォンでも不可能ではなくなりました。
動画編集は今やプロだけの仕事ではなく、ちょっと手を伸ばせば届く位置にあります。

「ゲーム実況」は動画編集が身近になったのと同時に登場してきたジャンルです。そのなかでも大きなコミュニティを形成するのが「Minecraft」、そして「VOICEROID」です。

【Minecraft】

通常「マイクラ」と呼ばれるこのゲームは、サンドボックス型ともいわれる自由度の高さが特徴です。ブロックの集合から世界を作り出し、遊びを生み出す。ゲームの中でゲームをする、という感覚は私たちを瞬く間に引き込んでいきました。

世界一売れたゲームともいわれるMinecraft、今ではワールド製作で収入を得る「プロクラフター」が登場するほどで、日本にもJCU(Japan Crafters Union)という組織が創設されています。

【VOICEROID】

一方、ゲーム実況の難易度を下げたのが「音声合成」でした。無償で使えるAquesTalk(ゆっくり)から私たちに浸透しはじめた世界は、日本語音声合成の最先端を行くAI Talkと、VOICEROIDという私たちでも購入可能な製品を通じて広がったのです。
結月ゆかりの登場により広がったVOICEROIDの世界は広がり続け、ゲーム実況からイラスト、マンガ、そして歌うボイスロイドまで、非常に多岐に及んでいます。

その2つの世界が出会ったのははるか前。この両者はともに歩み、そしてガガさん主催で「ゆかりんぴっく」が2回にわたって開催されました。しかし「第3回」は開催されず、VOICEROID達の増加とともにそれぞれ別の道を歩み始めました。

VOICEROIDをはじめとするAI Talk、CeVIOなどとMinecraftを再び結びつける、そして表舞台で活躍し続ける「古参」と、新たな風を吹かせる「新人」を交差させる取り組み、それが「創掘祭」プロジェクトです。

Minecraft

Mojang ABが開発するサンドボックス型ゲーム。PC版(Java版)のほか、スマートフォンやコンシューマ機にも「Bedrock版(統合版)」として移殖され人気を博している。売上本数は1億7,600万本を突破し「世界一売れたゲーム」の座に。(2019年5月・Microsoft発表による)

VOICEROID

株式会社エーアイが開発するコーパス型音声合成「AI Talk」の技術をベースに、株式会社AHSが販売するソフト。結月ゆかりをはじめ、琴葉茜・葵や東北ずん子・紲星あかりなど、さまざまなキャラクターの音声が発売されている。

CeVIO

隠れマルコフモデルを採用した音声合成ソフト。読み上げ・歌唱の両方を1つのソフトとしてまとめており「さとうささら」「ONE」など両方に対応するほか、「すずきつづみ」「タカハシ」「IA」など読み上げのみに対応したキャラクターなども存在する。

VOICEROID以外のAI Talk

株式会社インターネットが販売する「音街ウナTalk」をはじめ、ガイノイドTalk(鳴花ハナ・ミコト・vflower)やギャラ子に付属する「ギャラ子Talk」など、VOICEROID以外にもさまざまなソフトが販売されており、これらを使った実況も登場してきている。

開催履歴

第1回

開催日:2017年12月16日

第2回

開催日:2018年11月3日

第3回

開催日:2020年9月20日

Minecraft × VOICeVITalk

創掘祭開催によりMinecraftとVOICEROIDやCeVIOなど、両方がより発展していくとともに、
双方の橋渡しになることができれば幸いです。